公正証書にはいくら必要ですか？｜離婚相談20

離婚での公正証書にかかる費用の計算は、契約内容に基づきます。つまり、契約する対象物の評価金額に応じて手数料が高くなっていく仕組みになっています。

養育費は１０年分の金額により手数料を計算します。慰謝料と財産分与は、あわせた評価額により手数料を計算します。年金分割は、一律で１１０００円です。そのほか、証書の紙代がかかります。これら手数料をすべて合計して、公証人手数料を計算します。

最終的な金額は、公証役場で算出することになります。公証人手数料は、公正証書の完成時に、公証役場に現金で支払うことになっています。カード払い、分割払いは認められていません。

弊所では離婚公正証書の作成サポートをおこなっております。これまで相当数のサポートをしておりますが、だいたい公証人手数料は４万～５万円ぐらいとなっています。金額が高くなるケースとしては、不動産の財産分与があるときです。

また、公正証書の作成について専門家のサポートを受ける場合には、その報酬が必要になります。今では完全な自由競争となっていますので、依頼する事務所によって報酬額は異なります。

料金表示が不明瞭となっている事務所も数多くあるため、十分に実態が把握できません。ウェブサイトで調べてみる限りでは、行政書士事務所の場合で、５万円から１０万円の範囲内ぐらい、弁護士事務所の場合で１０万円以上、となっているようです。

私見となりますが、料金差は、サービス内容や品質の違いから生じるよりも、地域性、事務所の形態により異なっているように感じます。

やはり都区部は高い料金となっている傾向があります。東京は事務所維持費が高い分、固定経費分の料金が高くなるのは仕方ないかもしれません。

また、インターネット中心により受託していても個人事務所は安く、大々的にインターネットでの宣伝をおこなっている事務所では高いという傾向を感じます。

このほか地域には関係なく、最低料金は安く表示しておいて、加算項目を細かく設定することにより、最終的には全体で高額となるような料金設定が見られます。このような料金設定ですと、契約時は安い基本料金となりますが、契約した後になってから料金の加算がおこなわれて、完成時に高い追加分の料金が請求されることになりますので、注意が必要になります。

また、相談料が別途料金となっている事務所も見受けられます。契約者から相談料を別途で請求するシステムとする意味が理解できません。これでは、契約の相談をしただけでも、相談料金を支払うことになってしまいます。

このように、士業事務所の料金表示は様々となっていますので、事前に良く確認されてから契約することが必要です。